世田谷線各駅紹介 SG05世田谷駅

世田谷線各駅紹介 [SG05]世田谷駅
SG05

世田谷

せたがや

Setagaya 世田谷 세타가야

営業キロ程三軒茶屋起点1.9km
所在地東京都世田谷区世田谷4-9-6
ホーム構造2面2線
開業年月日1925年1月18日
1日の乗降客数7,592人(2023年度 国土数値情報 駅別乗降客数データより)

開通当時の平面図
世田谷線各駅紹介 [SG05]世田谷駅
国立公文書館所蔵「世田谷停留場設備図(1923年12月8日付申請書)」をもとに作図
現在の周辺地図

沿革

 1925年1月の三軒茶屋〜世田谷間の開通と同時に開業しました。同年5月の世田谷〜下高井戸間の開通までの約4ヶ月間は終点として、下高井戸方に設置された渡り線で折り返していましたが、1月の開業時点ではすでに世田谷から先の軌道も出来上がりつつあり、2月末頃からは工事用の仮線として電動貨車が乗入れを開始していた記録もあることから、実際に終点だった時期は一瞬だったようです。
 世田谷の名称は、世田谷宿の中心部に位置していたことから採られたものですが、すでに玉川線池尻〜太子堂間に同名の世田谷停留場があったことから、世田谷線開通直前の1924年12月に三宿停留場に改称されています。世田谷の地名は、瀬戸から瀬田に訛っていき、瀬田の郷にある谷地から世田谷になったと言われています。
 開業当時の上下ホームは下高井戸方にありましたが、1930年代に下りホームが三軒茶屋方に移設され、1939年には上りホームも三軒茶屋方に移設され、再び上下ホームが並列するよう改修されました。以前の上下ホーム跡は現在も鉄道用地としてその名残を留めています。また、省線(現:JR線)との連帯運輸の開始に伴い、下りホームに出札所が設置され、1958年2月まで係員が配置されていました。1950年頃には2両連結運転に対応するため、三軒茶屋方にホームが延伸されました。
 世田谷駅前を通る補助154号線の拡張計画があったことから、2001年2月のバリアフリー化によるホームの嵩上げ後も、唯一玉電時代からのホーム上家が残されていましたが、道路拡張工事の進捗によって2013年秋までに姿を消しました。


 玉電歴史年表世田谷線データベースから世田谷駅(停留場)に関する出来事を抜粋しています。


  • 三軒茶屋〜世田谷間2.1km(世田谷線)が開通

    西山停留場、若林停留場、松陰神社前停留場、世田谷停留場が開業した。その後、同区間の営業キロは1940年代の三軒茶屋付近の線形変更を経て、2.0kmとなっている。


  • 世田谷〜下高井戸間3.1km(世田谷線)が開通

    上町停留場、豪徳寺前停留場、宮ノ坂停留場、山下停留場、六所神社前停留場、七軒町停留場、下高井戸停留場が開業した。
    これにより現在の世田谷線区間の全線が開通した。


  • 世田谷停留場の駅業務を開始


  • 玉川線渋谷接続での省線との連帯運輸開始

    玉川線側の連帯運輸範囲は渋谷接続で、大橋、三軒茶屋、玉電中里、駒沢、用賀、よみうり遊園、西太子堂、玉電若林、松陰神社前、世田谷、玉電山下、下高井戸の各停留場と省線各駅の相互間とされた。当初の発売券種は定期乗車券に限られていたが、1940年12月1日からは普通乗車券、手荷物、小荷物に広げられた。


  • 西太子堂・玉電若林・松陰神社前・世田谷停留場への出札所新設を届出

    出札所は、西太子堂は上りホーム下高井戸方、玉電若林・松陰神社前は上りホーム三軒茶屋方、世田谷は下りホーム下高井戸方に設置。あわせて玉電若林・松陰神社前の下りホームが下高井戸方に、世田谷の上りホームが三軒茶屋方に移設。


  • 世田谷停留場の駅業務を東急弘潤会に委託


  • 西太子堂・玉電若林・松陰神社前・世田谷・上町・宮ノ坂停留場のホーム延伸を届出

    2両運転化により、西太子堂・世田谷・宮ノ坂は三軒茶屋方に、玉電若林・松陰神社前・上町は下高井戸方に延伸された。


  • 世田谷停留場の駅業務を廃止


  • 玉川線三軒茶屋〜下高井戸間5.1kmを世田谷線と改称して運行開始

    三軒茶屋駅では5月10日の下高井戸行き最終電車(154-153編成)通過後、玉川線との線路を切り離し、ホーム部分を2面1線化する工事が行われた。起点は三軒茶屋交差点上の玉川線分岐器始端からホーム始端付近に移され、73.2m後退した。


  • 全駅のホーム嵩上げ工事を実施

    2月10日終電後から11日初電前にかけて、全駅のホームを40cm嵩上げする工事が実施された。三軒茶屋駅はジャッキアップ、上町駅上りホームと山下駅上下ホームは木造桁、そのほかの駅は木造桁と発泡スチロールにより施工された。
    初電前に上町3:55発で307編成が三軒茶屋方面、305編成が下高井戸方面にそれぞれ確認試運転により車両限界や停止位置等の確認が行われたあと、11日は初電から定刻通り運転された。


  • 駅ナンバリング導入による駅名標更新が完了

    5月28日から順次交換され、5月31日夜に上町駅の交換をもって全駅の更新が完了した。


  • 世田谷駅移設に伴い停止位置が変更

    世田谷1号踏切道を通る東京都市計画道路補助154号線の道路拡張により、世田谷駅が三軒茶屋方に約10m移設され、3月31日初電から停止位置が変更された。2001年の駅改良工事の際にはすでに道路拡張計画があり、玉電時代からの木造のホーム上屋が唯一残されていたが、同工事の進捗により改築され、同年秋頃までには姿を消した。


設備の概要

 2面2線のホームで、下りホームの出入口は三軒茶屋方と下高井戸方の2箇所、上りホームの出入口は下高井戸方に1箇所設けられています。スロープは上下ホームの下高井戸方の出入口に設置されています。2001年以降に改築されたホームの壁面には駅ごとにカラーが設定されており、同駅は緑色のラインが配されています。

  • 世田谷駅下りホーム駅名表示(下高井戸方入口)/2024年10月6日 世田谷駅
    世田谷駅下りホーム駅名表示(下高井戸方入口)/2024年10月6日 世田谷駅
  • 世田谷駅上りホーム駅名表示/2024年10月6日 世田谷駅
    世田谷駅上りホーム駅名表示/2024年10月6日 世田谷駅
  • 世田谷駅下りホーム全景/2025年8月16日 世田谷駅
    世田谷駅下りホーム全景/2025年8月16日 世田谷駅
  • 世田谷駅全景/2025年8月16日 世田谷駅
    世田谷駅全景/2025年8月16日 世田谷駅
  • 世田谷駅上りホーム全景/2025年8月16日 世田谷駅
    世田谷駅上りホーム全景/2025年8月16日 世田谷駅

世田谷線写真アーカイブから

 世田谷線写真アーカイブから世田谷駅で撮影した写真を抜粋しています。

  • 世田谷駅を発車する74-73編成/2000年3月10日 世田谷駅
    世田谷駅を発車する74-73編成/2000年3月10日 世田谷駅
  • 世田谷駅に停車中の74-73編成/2000年3月27日 世田谷駅
    世田谷駅に停車中の74-73編成/2000年3月27日 世田谷駅
  • 世田谷駅に停車中の72-71編成/2000年3月27日 世田谷駅
    世田谷駅に停車中の72-71編成/2000年3月27日 世田谷駅
  • 松陰神社前駅へ向かう86-77編成/2000年8月28日 世田谷〜松陰神社前間
    松陰神社前駅へ向かう86-77編成/2000年8月28日 世田谷〜松陰神社前間
  • 世田谷駅で並ぶ152-151編成と82-81編成玉電塗装/2001年1月6日 世田谷駅
    世田谷駅で並ぶ152-151編成と82-81編成玉電塗装/2001年1月6日 世田谷駅
  • デハ150形営業最終日、世田谷駅で並ぶ154-153編成と152-151編成/2001年2月10日 世田谷駅
    デハ150形営業最終日、世田谷駅で並ぶ154-153編成と152-151編成/2001年2月10日 世田谷駅
  • 世田谷駅に停車中の304編成「生茶」/2002年3月10日 世田谷駅
    世田谷駅に停車中の304編成「生茶」/2002年3月10日 世田谷駅
  • 木造のホーム上家が残っていた世田谷駅と301編成「『玉電カラー』電車」/2010年8月23日 世田谷駅
    木造のホーム上家が残っていた世田谷駅と301編成「『玉電カラー』電車」/2010年8月23日 世田谷駅
  • せたまる最終日に移設直前の世田谷駅ホームと309編成/2012年9月30日 世田谷駅
    せたまる最終日に移設直前の世田谷駅ホームと309編成「ありがとうせたまる」/2012年9月30日 世田谷駅