三軒茶屋駅付近の主な名所・旧跡
- 三軒茶屋交差点(大山道標)
三軒茶屋交差点は玉川通り(国道246号線)から世田谷通りと茶沢通りが分岐する交通の要所となっています。三軒茶屋は江戸時代に、交差点付近に店を構えた信楽(後の石橋楼)、田中屋、角屋の3軒の茶屋を地名の由来とし、大山・丹沢へと参拝に詣でる旅人の休憩処として発展しました。ちなみに現在の玉川通りである大山道は、文化文政の以前は代官屋敷経由の現在の世田谷通りが本道でした。3軒の茶屋も田中屋が陶器屋として現存する以外は姿を消し、以前の石橋楼の前に現在も残る1749年に建立された大山道標だけが当時の面影を今に伝えています。
- キャロットタワー
キャロットタワーは、三軒茶屋の再開発事業の一環として1996年11月に完成した26階建ての複合ビルです。ビルはTSUTAYAや東急ストアなどが入る商業施設群と、世田谷文化情報センター「くりっく」や演劇用の劇場「パブリックシアター」などの公共施設群、オフィスフロアからなり、最上階26階には、世田谷区内はもちろん、首都圏一円と天気がいい日には富士山まで見渡せる一般開放の展望台とレストランがあり、三軒茶屋のランドマークとして親しまれています。
世田谷線もこのキャロットタワーの1階部分から出発します。 - 世田谷線三軒茶屋駅(関東の駅百選選定)
キャロットタワー完成と同時に、1996年11月15日から使用が開始された世田谷線三軒茶屋駅は、キャロットタワーに合わせて赤レンガを多用したヨーロピアンスタイルで、ホームの上屋もヨーロッパの始発駅を思わせるドーム型のデザインが採用されています。このような斬新なデザインと駅の隣に劇場「シアタートラム」が併設されている点、都内で珍しい路面電車であるという点などから、1998年10月には運輸省(現:国土交通省)関東運輸局から第2回「関東の駅百選」に選ばれています。
- 目青不動尊(教学院)
世田谷線三軒茶屋駅から線路沿いに西太子堂方向へ歩くとすぐに目青不動尊のある教学院の参道が見えてきます。
目青不動尊は、教学院の不動堂にある円仁作のお不動さまで、目黒、目白など東都五色不動(五眼不動)の一つとして有名です。
教学院は1311年に江戸城内紅葉山(赤坂付近)に創建された寺院で、明治41(1908)年に現在の地に移転してきました。本尊は阿弥陀如来像、恵心僧都の作と伝えられています。境内には相州小田原城主として知られる大久保家歴代の墓があります。
世田谷線の車窓からも参道を見ることが出来ます。